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【書評】繰り広げられる熱き謀略戦【謀聖 尼子経久伝 風雲の章】

「尼子経久伝」シリーズ第二弾。出雲国に覇を唱え、やがて11カ国を収める大守の始まりとなる一作。

なごむ

こんにちは!
歴史小説大好きななごむです!

本記事では、武内涼さんの「謀聖 尼子経久伝 風雲の章」を紹介させていただきます。

目次

あらすじ

月山富田城を奪取した経久は、いよいよ出雲統一の戦いに乗り出した。そこで繰り広げられたのは戦史に残る激闘の数々。こうして、類まれなる計略家・尼子経久の名は、山陰のみならず日本中に響き渡ることとなった!

戦国初期に活躍した山陰の雄、尼子経久。「謀聖」と言われるほど計略に優れた人物でありながら、「天性無欲正直の人」と評された得体のしれない個性。そして、東の北条早雲とともに、下剋上大名の代名詞的存在である経久が、旧秩序の破壊を志した本当の狙いとは?

「妖草師」シリーズの武内涼が描く、大河歴史小説シリーズ、躍動の第二巻!

「謀聖 尼子経久伝 風雲の章」の見所

武内涼さんが描く「尼子経久伝」の第二弾

以前下記の記事でも紹介させていただいた、武内涼さんにより尼子経久の一生を描く「尼子経久伝」シリーズの第二弾となる本書。

同じく中国地方を根拠とした、毛利元就や宇喜多直家と並び、その知謀の高さから”中国地方の三大謀将”とされる武将です。

本書では、浪人に落ちぶれながらも本拠地である月山富田城を奪還し、出雲国に覇を唱えるまでの軌跡を描きます。

第一弾では、謀略使いとは程遠い爽やかな人物像で描かれていた尼子経久が、徐々に戦国の武将となっていく姿を感じられる一作となっています。

一般的な”謀聖”というイメージにはまだまだ遠い

個人的な”謀聖”(=謀略の使い手)へのイメージはかなりドロドロしたものです。

木下昌輝さんが宇喜多直家に関わる人物を描いた「宇喜多の捨て嫁」の宇喜多直家なんかがまさに典型と言ったところ。

尼子経久も他の例に漏れず、謀略に生きた人間ならではの毒々しさをイメージしていたのですが、まだまだ今作では爽やかさが抜けないなと。笑

この「尼子経久伝」シリーズは第四弾で完結するようですので、この後の物語で”謀聖”と呼ばれる人物に成長する過程にワクワク感を抱きます。

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ライトな文体で比較的読みやすい

時代小説に関しては文体に対する読みやすさ・読みにくさはあまり気にしないのですが、尼子経久伝は第一弾から変わらず読みやすさを感じる作品になっています。

第一弾は600ページ超え、本書も400ページは超えているのですが、堅苦しさのない文体のためスラスラ読むことができ、初心者にもオススメな一冊です。

賛否両論はあると思いますが、本書の特徴の一つです。

本の基本情報

作品名:謀聖 尼子経久伝 風雲の章
著者:武内涼
出版社:講談社
発売日:2022/5/13
ページ数:432ページ


まとめ

武内涼さんの「謀聖 尼子経久伝 風雲の章」を紹介させていただきました。

あまり馴染みのない尼子経久という人物をよく知ることのできるシリーズで、興味深い一冊になっています。

本記事もお読みいただき、ありがとうございました!!

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