ストレスフルな社会で生きぬく現代の人々、主にビジネスパーソンに向けて、仏教とは何かを簡潔に教えてくれる。どう働き、どう生きていくか、仏教の真理の入り口に立ち、豊かに生きるためのヒントが見つかる一冊。
こんにちは!本大好きなごむです!
本記事では、鵜飼秀徳さん著の「ビジネスに活かす 教養としての仏教」
を紹介させていただきます。
本書は主にビジネスマン目線で、仏教の教えを簡単に学べる本になっております。本書を読めば、心を豊かに生きぬくための真理を学べます!
本の紹介
「ビジネスに活かす 教養としての仏教」って、どんな本?
本書では仏教の教えを、ビジネスマンに向けて、簡潔に説明した一冊となっております。
悩みや不安を多く抱え、ストレスフルな現代のビジネスマンに向けて、仏教の教えを簡単にかつ、ビジネスに置き換えて説明をすることにより、仏教に関心・知識がない人でもイメージしやすくなっています。
仏教の教えを、ビジネスに置き換えて説明というものは、例として以下のようなものがあげられます。
自分の得たものを軽んじてはいけない。他人の得たものを羨むな。他人を羨む修行僧は心の安定を得ることができない。- 法句経第25章 365
これをビジネスマンにおける教訓として、以下のように置き換えて説明しています。
人事査定であなたの給料が下がった。あなたは、「何も働いていない奴が自分よりも出世し、良い給料をもらっている。理不尽だ。」などと思っている。そんな他者への嫉妬、恨みは終わることがなく、ますますあなたの心は不安定になり、悪循環をもらたらす。
そこで発送を変えることが大事になる。与えられた境遇に満足し、来季に向けて自己を研鑽しようと、自己を成長させるように発送を転換させなければならない。
このような形で、一見難しそうな仏教の教えでも、現代人にとってわかりやすく説明してれています。
なので、仏教初心者にとってはオススメな一冊になっています!
本書を読んで得られるもの
困難に立ち向かうマインド
特にビジネスマンは日々多くの不安や悩みを抱えて、困難と相対していると思います。
困難を乗り越えるためにスキルを習得したり、自己啓発の本を読んだり、皆さん工夫されていると思います。
本書はそんな方に、「数千年に渡り伝えられてきた、生きぬくための真理」を教えてくれます。
仏教とは、弱者を救済して心の拠り所となる、という側面を持っていると思います。
過去の時代に比べて、現代では仏教の浸透が薄くなっているとは思いますが、数千年に渡りそれだけ長く伝えられてきたということは、誰かの役に立ってきたからだと思います。
その教えを簡潔にまとめてくれているので、本書を読めば心の持ち方、マインドを手に入れられます。
仏教への興味・関心
本書では、仏教の成り立ちや教えを簡単に、かついくつかピックアップをして説明しているレベルになります。
初心者としては分かりやすいし、入りとしても理想的ではあるので、興味・関心を持ちやすいと思います!
なので、本書で初心者レベルを学んで興味・関心が出たら、もう一段踏み込んだ内容を学ぶ、というステップを踏んでいくと、より一層の理解が深まると思います!!
基本情報
■作品名
ビジネスに活かす 教養としての仏教
■著者
鵜飼秀徳
■出版社
PHP研究所
■発売日
2019/12/25
■ページ数
240ページ
学び
少欲知足を実践し、心を豊かに過ごす
人の欲には際限がありません。
何かを手に入れれば更に欲しくなっていきます。
欲しくなる=足りない、という状況に常に陥ることになります。
そうなるとどうでしょう?
「人と比べて足りない」や「自分の理想に比べて足りない」という現実から、心が荒んでしまうのではないでしょうか。
そこで「少欲知足」= 「足るを知る」、現状でも十分だということを理解し、自分を認めてあげることにより、心を豊かに保つことができるようになります。
「少欲知足」とは
多くのものやお金を欲しがらず、現状に満足しようと自覚すること。
常に何かと比べて、自分は劣っている、足りないという認識をするより、これで十分だ、と自分を認めてあげることで、豊かに過ごせるのではないでしょうか?
極端な考えを捨て、八生道を実践し、バランスの取れた生活を送る
バランスの取れた立場で、客観的に状況を把握し、何が適正かを判断し、正しい日々を送るという中道の教えがあります。
その中道を行くためには、八生道を実践し、習慣としていく必要があります。
下記に八生道とは何か、を記載しておりますが、全て正しく実践するのは難しいと思います。。笑
ただ、これらを意識して、心がけた日々を送ることにより、ポジティブな効果が現れるのだと思います!
一例として②の正しい考えについて。
例えば後輩がミスをした時、怒らずに正しい道へ導くことが出来ている、自信を持って言えるでしょうか?
もちろんそのミスによって損害が起きたり、自分の仕事が増えたりするかもしれません。
そんな状態なら怒りを覚えても仕方がないと思います。
ただ、そんな状態でも、怒りに任せて行動するのではなく、相手をどうしたら正しい方向へ導けるのか、そう考えて冷静に行動すべき必要があります。
仮にそのように動けていれば、「この上司の元であれば失敗を恐れず伸び伸び力を発揮できる」みたいな評判が広がり、やがてその人の周りには人の輪ができるのではないでしょうか。
これはあくまで一例ですが、このように八生道を実践することにより、自分も自分の周りの人にも幸福をもたらすことができるのではないでしょうか。
八生道とは
一般人の生存は苦であり,その苦の原因は妄執によって起るのであるから,妄執を完全に断ち切れば完全な悟りを得ることができると考え,その状態に到達するための修道法として説かれた8種の正しい実践をいう。
① 正しい見解(正見)
諸行は無常であることを理解し、何に依ることもないものの見方をすること。
② 正しい考え(正思惟)
我欲や怒り、憎しみなどを捨て、他者を害さない中立的な考え方をすること。
③ 正しい言葉(正語)
嘘とついたり、二枚舌を使ったり、自己に都合の良いことばかりを言わないこと。
④ 正しい行い(正業)
無闇に生き物を殺したり、盗んだり、異性関係の乱れなど、人としてやってはいけないことをしないこと。
⑤ 正しい生活(正命)
自らを戒め、規則正しい生活を送り、決して人を騙したりしないこと。
⑥ 正しい努力(正精進)
罪を犯さず、すでに犯した罪は繰り返さないようにし、正しい生活を送るように励むこと。
⑦ 正しい意識(正念)
何ものにも惑わされることはなく、物事の本質を見極め、仏の真理に向かって邁進すること。
⑧ 正しい注意(正定)
瞑想などで心を集中させ、煩悩をたちきり、涅槃へと導くこと。
まとめ
本書では、数千年に渡り、生きる真理として伝えられてきた教えが簡単に記されています。
ビジネスマンに向けて具体例が設けていられるので、納得もしやすいと思います。
是非、本書を読んで、豊かな生活を送るきっかけとしてもらいたいです!!
お読みいただき、ありがとうございました!!
仏教を取り扱った小説についても記事を載せているので、よろしければ合わせてお読みください!
こちらも、仏教をSFに織り交ぜ、簡単に学べる物語となっているので、オススメです!
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